ロンドン留学の日々

イギリス・ロンドンの生活、文化、基礎知識を綴ります。留学・ワーキングホリデー・移住。

海外旅行保険とNHS

留学で心配なことは色々あるかもしれませんが、やはり一番大切なのは、「健康」です。日本では、保険証がある方は日常生活の中で体調が悪くなったり、怪我をしたらどうしよう、と心配することはあまりないかもしれません。
しかし、海外では言語の問題もありますし、医療事情も異なりますので、体調管理はもちろんのこと、いざ病院に行くとなると、どんな手続きが必要なのか、しっかり理解しておかなければなりません。

多くの留学生は、民間会社の海外旅行保険に加入されるかと思います。
メリットとしましては、日本語での24時間対応をしているということ、指定の病院に行けば、キャッシュレスで診察、治療を受けることが出来ること、携行品の補償や通訳サービスもあることなどが挙げられます。その他にもプランによって様々な保障を受けることが出来ます。
保険証には緊急連絡先と、キャッシュレス対応可能な提携病院の情報などが記載されています。渡航前に必ず連絡先と病院のロケーションを確認しておきましょう。

こうした保険に加入しておくことで、安心して留学生活を楽しむことが出来ます。

さて、現地のイギリス人や長期滞在者はどうされているかというと、NHS(National Health Service)という政府が運営する国民保健サービスに加入しています。NHSは税収で賄われているため、原則無料で提供されています。そして、このサービスは、6か月以上イギリスに合法的に滞在するビザを持っている方であれば、留学生でも加入することが出来ます。
それでは、これから簡単に手続きの方法をご紹介いたします。

ステップ1

滞在先の近くで利用したい病院を見つける。
しかしどの病院でも良いわけではなく、GP(General Practitioner/家庭医又はかかりつけ医)を登録する必要があります。

ステップ2

登録後、Medical Card(医療カード)を受け取ります。カードにはNHS番号と担当医の名前が記されています。予約の際は、名前と生年月日を伝えるだけで良いのですが、大事なものですので、しっかり保管しておきましょう。

ステップ3

病院は基本的には予約制(電話または直接受付)です。予約なしでも大丈夫な場合もありますが、待ち時間が長くなります。

ステップ4

病院で処方された薬は、Boots(ブーツ)などのPharmacyと書かれた薬局屋に処方箋を持って行くと購入することができます。※ブーツとはイギリスのフランチャイズのドラッグストアです。日本でいう、マツキヨみたいなものですね。
イングランドにおいては、処方箋については、NHS でも支払いが必要であり、価格は量に関係なく、医薬品一種類につき 7.20 ポンド(2009 年 4 月より)です。

ステップ5

これで解決すれば良いのですが、もし、かかりつけの病院で治療が難しいと判断された場合は、総合病院に行くことになりまして、日本と同じく紹介状が必要になります。

NHSのメリットとしましては、なんといっても無料ということです。
しかし、紹介状がないと高度な治療を受けることが出来ないこと、予約が取りにくいこと、待ち時間が長いといったデメリットもあります。
こうしたことから、医療をNHSだけに頼るということはおすすめ出来ません。留学前に、必ず海外旅行保険には加入していくようにしましょう。