ロンドン留学の日々

イギリス・ロンドンの生活、文化、基礎知識を綴ります。留学・ワーキングホリデー・移住。

渡航の荷物と現地で入手するもの

ビザがおりて留学が決定し、渡航日が決まって荷造りをするのは、楽しい反面悩ましい部分もあるでしょう。

何をどこまで持っていくかといった経験者の情報はインターネットに溢れていますが、会社が費用を負担してくれる駐在員と違い、自費で全てを賄う留学生の場合は荷物を極力減らしていく方向になるので、不安との戦いです。

そこで、到着早々手元にあれば便利なもの、落ち着いたら(または必要であれば到着翌日にでも)必要なものを購入しに行ける場所などをご紹介します。

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まず、スーツケースに詰める必要最低限は衣料品に医薬品、歯ブラシやシャンプーなど衛生用品などが基本でしょう。

預け入れ荷物の紛失の可能性があるので、手荷物に数日分は入れておくというのは旅慣れた人であれば習慣になっているかもしれませんが、遠く離れたイギリスとて、日本と同じく現代人が暮らす島であります。

とりあえず入国することができれば、街には人が生きるに必要なものが何でも見つかるはずですし、万が一の場合にはほとんど全て空港で手に入るでしょう。

滞在する場所にもよりますが、基本的には体にあった衣料・医薬品以外はほとんど現地で入手可能だと思って良いでしょう。歯磨き粉からポケットティッシュにウェットティッシュ、除菌ジェルもあります。ただ、歯ブラシは巨大です。

特にボディソープやシャンプーなどは、日本から持ってきた製品はイギリスの硬水では溶け切らず、長く使い続けると排水管が詰まってしまうという話も聞きますので、日本で使い慣れたものを少しだけ持参して、現地で使われているもので新たにお気に入りを見つけるのが良いかもしれません。

どんなに小さいスーパーマーケットにも、少なくとも日本のコンビニエンスストア程の衛生用品コーナーが見つかるでしょうし、駅の周りやハイストリート(商店街=エリアのメインストリート)にはBoots、Superdrugといったドラッグストアが、そしてスーパーでもオーガニック化粧品を扱っている店舗さえあります。

まずは旅行用の小さなアイテムを購入して、肌に合うか試してみると良いかもしれませんね。

到着して数日はホテルに泊まったりすぐにホームステイ先に向かうという人は、ドライヤーやタオルには困らないとは思いますが、すぐにシェアフラットや事前に決めておいた物件に入居するという人は、日本から柔らかいタオルや海外で使えるドライヤー(日本は100ボルト/イギリスは240ボルト)を持ってくるのもありでしょう。

タオルはイギリスの硬水で洗濯しているうちにもれなくゴワゴワになりますが、日本のふわふわ感の未練を味わうという点と、イギリスのバスタオルのサイズがかなり大きくて手強いという点から、荷物に余裕があれば持参はアリだと思います。

電化製品は日本製には敵わないとはよく言われる話ですが、ドライヤーはこちらの製品の強力な風圧に慣れてしまうと、海外兼用の旅行用では物足りないと感じるかもしれません。

変電圧器も持参して、日本のよくできた炊飯器やホットプレートを使いこなす人もいるようですが、期間と予算限定の留学の場合はこちらで安く購入するので十分生きていくことができるでしょう。

コンピュータの電源は、アダプターを確認して「100v-240v」と書いてあれば変電圧器を通さずにそのまま使えます。

プラグだけ、日本のAタイプからイギリスの四角い三本足のBFタイプに変換するものを日本またはこちらで購入しましょう。電子辞書などに必要な乾電池もこちらで揃います。

電池の規格は世界共通で、名前(単1はD、単2はC、単3はAA=ダブルA、単4はAAA=トリプルA、四角いものは9v=ナインボルト)が違うだけですし、ボタン型の規格名(CR2032など)は一緒です。100円ショップならぬパウンドショップもありますよ。

何でも手に入る百貨店(John LewisやHouse of Fraser、Debenhamsなど)は便利ですが、少々お値段が張ります。

そこで、電化製品から食器、枕、はたまた家庭用トランポリンまで何でもそろうArgosというお店は便利です。通販もできますが、お店に行って(またはオンラインで在庫をチェックして)カタログから商品番号を探して、その場で持ち帰ることもできます。

日本より配達はのんびりしていますがアマゾンももちろんあります。

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とりあえずの荷物に日本食を入れて来たい人もいるかもしれませんが、EU圏外から肉製品(肉エキス入りのカップラーメンなども含まれます)や乳製品を持ち込み、輸送することは禁止されていますので注意が必要です。

こちらの記事でご紹介しましたが、普通のスーパーマーケットにカップラーメンやその他日本食を見つけることもありますし(普通のスーパーで出前一丁や日本のカレーのルウ、カップヌードルなど見かけます)、日本食材を扱うお店もありますので、和食材をマストアイテムには数えない渡航を目指すのが吉ではないでしょうか。

どうしても持ち込みたい場合や日本から送ってもらう時にはこちらのページで最新情報を確認してください。

文房具や衣料品も、無印良品やユニクロが至る所にあることを考えれば(近所になくてもイギリス国内でオンラインで買えます)日本から持ってくる必要があるものなどないのでは、という気になってきます。

洋服のサイズは、日本のブランドでも日本でMならこちらではSかXSくらいで、品揃えが少ないという難点はあるものの、ヨーロッパの関税がない分、日本では高かったブランドが安く手に入るという利点もあります。

筆者がどうしても日本から持ってくるものは、食品ラップ(クリングフィルムと呼ばれます)とトイレの便座カバーぐらいです。

便座カバーは、日本ではトイレタリーも販売している前述の日本のブランドでもイギリス店舗では扱いがないからです。温便座がない冬のイギリスで、臀部に日本のぬくもりを感じます。

また食品ラップは、普段ラップ同士ヘタっとくっつくのにお皿にはくっつかない英国製クリングフィルムを使っているイギリス人へのお土産として渡しても喜ばれます。

日本から到着して日本食材スーパーに行くまで時間がかかる場合には、菜箸があれば便利かもしれません。

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日本のように手土産の習慣がないイギリスでは、日本から来たからといっていきなり何かを渡す必要はないと言えるでしょう。

「日本の土産」として誰からも喜ばれるもの、イギリスには売っていないものを見つけるのが難しいということもあります。それよりも、親しくなってからその人のために選んだ贈り物の方が理にかなっているかもしれません。

そういう時のサンキューカードや、誕生日やクリスマスのカードが日本ぽいものであれば、誰もが目にする可能性のあるお店で際立つものを探すよりも粋な気がするので、日本から持ってくるのも良いと思います。

無駄なく、不足なく荷造りして、現地のものを楽しんで体験しながら、心地よいイギリス生活ができますように。